加藤紘一先生 M.D.,
Cert. ORT-MD(3Dan)
医療法人相雲会 小野田病院院長 (第18回日本バイ・ディジタルO−リングテスト医学会にて発表 平成20年7月20日・21日 東京大学山上会館)Diagnosis
and treatment of obstinacy disease 〜aiming
at calm coexistence of the progress cancer and the
terminal cancer.
Koichi Kato M.D., Cert. ORT-M.D.(3Dan),
Director Onoda Hospital
難治性疾患と闘う中で、Bi-Digital
O-Ring Test(OMURA,Y,1977-2008.以下BDORT)は欠かすことのできない手法ですが、BDORTにおいて+4以上と期待できる治療薬の反応であっても臨床上明らかな効果が現れず苦慮することも少なくありません。
今回は、実際に経験した中で、著効例と思われる症例を紹介したいと思います。
大村恵昭教授は、最近の研究の中で健康部と病巣部のTelomere
1(TTAGGG)のバランスとその重要性を説いておられます。特に癌と闘っていくためには、正常細胞のTelomereを最適量に高めながら、病巣部の癌のParameterをゼロに、特に癌細胞分裂を抑制すべくTelomere
1を1yg(BDORT
Unit-以下省略)未満に、癌遺伝子蛋白
Oncogene C-fos Ab2やIntegrin
a5b1を1yg未満に維持しておくことが望ましいといわれております。
今回これらの条件を満たし、病巣部の神経刺激伝達物質Acetylcholine を500μg以上に増加させると共に、脳内ホルモンの活性化をも促し、かつシラントロと併用することによって、今まで以上に軽・重金属の排泄促進が期待できるPhytosin(ファイトシン)という物質を基にして生成された“活性水”をもちいての治験と、海藻のメカブのぬるぬる物質から抽出した糖鎖成分フコース(イムノナノフコース)を用いて、進行癌・末期癌と穏やかな共存をなしえている症例を報告します。
私が、癌と穏やかな共存をめざすために目指している生体管理目標は、今のところ、次の6つあります。すなわち、@正常細胞のTelomereを最適量に癌細胞のTelomere 1は1yg以下に保つこと。正常細胞のTelomereを最適量にすることで、体の総合力が非常に高まると感じています。A病巣部の癌のパラメーターを凍結させること。具体的には、Integrin
α5β1、8-OH-dGを1ng未満に保つことです。B適合薬が力を発揮できるように、重金属(特に水銀、アスベスト)の排泄する。C病巣部のAcetylcholine を高めて、組織の再生を期待する。D脳内ホルモン(Serotonin、GABA)の活性化。癌の方は心身が憂鬱になっている方が多く、より免疫力が低下しやすい為、このようなことも大切と思います。E適合薬をキャンセルせず、Telomereを高めるため、良質な水を飲料水や料理水として利用する。
このようなことを活用することで、実際に、進行癌・末期癌の患者さんであっても癌と穏やかに共存できている症例をお見せしたいと思います。
86歳の男性で、進行性胃がん、前立腺にも癌の反応がありました。さらに、認知症の症状がありました。高齢でしたので、ご家族の方と相談したところ、そのままにしておいてくださいとのことでしたので、対処療法をしておりました。ところが、3ヶ月半経過したころから、倦怠感と、ものが食べられなくなり、患者さんとしてもつらい状況が続くようになりました。 胃カメラをしましたところ、胃がんが大変進んでいました。フコースをだんだんと増やしていき、生体管理目標に一番近づいた、25ccを続けてもらい、さらに、足三里置鍼の200回刺激も行いました。フコースの良いところは、飲みやすいことです。この患者さんも喜んで飲んでいるようでした。しかし、5時間をすぎますと、生体管理目標からガクンと下がってしまいます。そこで、回数を1日5回と増やし、適用量であるフコース25ccと共に、足三里の刺激を続けました。50日後に、胃カメラを再度行いましたところ、見た目にもビラン等も目立たなくなり表面もすべすべし、患者さんも楽になったとの認識がありました。5か月目には、体重も増え、頭の毛が黒くなりました。ただし、Acetylcholine が低めでしたので、ファイトシン活性水を使用したところ、38ngから640ngまで上がりました。癌は治ってはいませんが、進行癌と上手く共存できている例ではないかと思います。
次に、68歳の女性で25歳のお産のときに大量出血で輸血をし、C型肝炎、肝硬変、多発性肝臓癌へとなった患者さんの例を紹介します。症状は極度の疲労感、食欲不振でした。治療としては、抗がん剤と、継続して週2回フコース20ccを1日4回、途中から30ccに増やしました。足三里置鍼の200回刺激も行いました。しかし、この方はフコースが嫌いでなかなか言ったとおりに飲んでくださらず、効果が現れませんでした。そこで、ファイトシン活性水2ccを飲んでもらうと正常細胞、癌のパラメーターも理想値近くになり、脳内ホルモンもあがりました。しかし、3時間くらいたつと、減ってくるので1日5回ファイトシン活性水2cc、フコースを1日1回と共に、その都度、足三里置鍼200回刺激を継続しました。そうすると、食欲がでて、やる気もでて、農作業までできるようになりました。
これらの方は、癌が治っているわけではありませんが、よく食べられ、やる気も出て元気に日常生活を穏やかに送れるようになったことに意義があると考えています。 |