友の会会報 No.13
2007.08
up

◆特集◆
特集@「現代の医療体制とBDORT医学の将来性」シンポジウム
特集A BDORTとAnti-Aging、Anti-Longevity
O-リングのわ
ORTでの患者 体験談
学会発表レポート
<連載>仙人伝説
林原グループ代表 林原 健 氏
<連載コラム>
O-リングテストのABC
O−リングテスト創始者の大村恵昭教授の
最近の研究について
日本BDORT協会ニュース
友の会会報 NO.12
November,2006
友の会会報 NO.11
November,2006
友の会会報 NO.10
November,2005
友の会会報 No.9
November,2004
友の会会報 No.8
November,2004
友の会会報 No.7
November,2003
友の会会報 No.4
November,2002
 
友の会会報No.3
November,2002
友の会会報 No.2
November,2001
O−リングテスト時に生じるキャンセル現象
友の会会報 創刊号
November11,2000
第4回国際シンポジウム
塩分摂取について』  
バックNO.
2007.06.25

毎月初めに更新

バックNO.2005/7月〜12月

バックNO.2005/1月〜6月
バックNO.2004

協会員医師による健康ワンポイント
今月の質問
生理痛に対して針灸師として
どのような治療をされているか?

2007.06.25

「ORT友の会」会員登録はこちら
バイ・ディジタルO−リングテストに相当の知識と経験があり、実力があると認められた先生のリスト
健康情報クリップ
 健康に関するニュースを随時掲載していきますので、参考にしてください。

6なぜ漢方薬は空腹時に服用すべきなのか?(1)

5漢方薬はなぜ効くのか

ダークチョコレート10g分のカカオを摂り続けると、心血管死とあらゆる原因による死亡リスクが減少する

モーツァルト作品、副作用なき万能薬!? 頭脳に血圧…酒も香り高く
(2/10)オメガ-6-脂肪酸が前立腺がんを増殖

ペパーミントとシナモンの香りは運転中のいらいら、疲労感を緩和して注意力を向上させる
リコピンに2型糖尿病の予防効果はない

食肉を一酸化炭素で新鮮に見せるのは停止を−−米消費者団体申し入れ
配偶者なし、冬が危険 脳血管・心疾患の死亡統計  2006/02/24 18:45

酸化ストレスが低いのに抗酸化ビタミンを長期間摂取すると心血管系に有害
イモを沢山食べる女性は糖尿病になりやすい
ストレスホルモン減少、森林浴「お薦めの森」認定へ

アロエには糖尿病の予防・改善作用がある
ビタミンDは癌を防ぐ

虚血状態の脳の1時間は3.6年分の老化に相当する
(2005.12/12) “こちゃえ〜こちゃえ〜”紅茶が卵巣がんを予防
緊張解いて集中力アップ 精神管理に紅茶も助け
炭酸飲料水は胃癌のリスクを低下させる
BRCA1遺伝子変異を有する女性はコーヒーを飲むと乳癌になりにくくなる
妊娠中の母親にビタミンDサプリメントを与えると、その子供の骨折リスクを低下させられるかもしれない
シナモンは血糖値を下げる
トマトジュースは喫煙による肺気腫を防ぐ
騒音は聴神経腫を引き起こす
野菜タンパク質は血圧を下げる

魚油サプリメントは喘息患者の運動に伴う気管支収縮を抑制する
酢は血糖値を下げる

食酢の血糖値上昇抑制効果の検証 
「飲んでよし」「食べてよし」食酢15mlを食事と一緒に摂りましょう!
農薬は男性のテストステロンレベルを低下させる
魚を食べれば心臓病予防に、DHAがリスクを軽減・厚労省
コーヒーおよそ2杯分のカフェイン(200mg)は運動中の心筋に血液を送り込む能力を低下させる
甘草から虫歯予防化合物が見つかった
咳止めシロップを子供に使う場合には、飲ませた後に歯磨きを忘れずに
週に3回以上運動する老人は痴呆になりにくい【プロスペクティブ試験】
リンゴジュースは老齢マウスの記憶機能を保護する

母と子を結びつけるホルモン発見
ヘアスタイリストは大変な職業だ
内臓脂肪症候群:日本人の8%、動脈硬化の危険性も
2005.12.1 雪印と長崎大、乳由来たんぱく質とオリゴ糖にHIV感染予防効果を確認
トイレブラシに細菌8億個!アレルギー起こす可能性も (読売新聞)
コーヒー2杯分のカフェインは短期記憶を改善する
女性の足、太くていい 脂肪が心臓病予防 筑波大調査
アトピーに効果:北海道稚内産のけい藻土を使った壁が
果糖がインスリン反応を阻害し、肥満を促進
グレープフルーツは歯周炎患者の出血を減らす


6なぜ漢方薬は空腹時に服用すべきなのか?(1)

一般に食後に服用される他剤との併用時間をずらす為です。例えばH2ブロッカー(タガメット)、マクロライド系抗生剤やアドール系抗真菌藥は肝臓内ミクロゾーム分画中のチトクロームP450(CYP3A4)を含む薬物代謝酵素を阻害し、漢方薬の薬物代謝(第一、二相反応)を阻害し、薬効が相殺される可能性が理論的にはあります。従って、通常漢方薬は食間に服用し食後服用の他の薬剤との時間間隔を30分から1時間空けることが望ましいと考えられていますが、一般的には、漢方製剤と他の医薬品との併用によってお互いの効果が相殺されることは認められておらず、むしろ患者さんにとって好ましい結果が得られることが多いのです。


5漢方薬はなぜ効くのか

近年の急激な環境の変化に我々の体が順応できないために起こっていると考えられる疾患が数多く見られるようになって来ています。東洋医学は病める人がどうすればより自然な治癒力を取り戻せるのかを考えながら治療していく医学なので、人間科学的日常の養生とは切り離せません。普段の食生活や生活環境の中で、それぞれが健康に留意し肉体的にも精神的にも自らを高めて変化しようと努める首尾一貫感覚こそが、未病の概念を背景とした東洋医学の理念であり、その理念を生かすことにより漢方薬の本来の優れた効果が期待できるのです。


ダークチョコレート10g分のカカオを摂り続けると、心血管死とあらゆる原因による死亡リスクが減少する


15年にわたって高齢者を追跡し、カカオを含む製品の習慣的な摂取と、血圧と心血管死の関係を調べたオランダの疫学研究の結果、カカオ製品の摂取が血圧を下げ、それとは独立して心血管死と、あらゆる原因による死のリスクを半減させることがわかった。ポリフェノールを豊富に(500mg)含むダークチョコレートを1日あたり100gずつ摂取したところ、カカオを全く含まないホワイトチョコレートに比べ収縮期血圧が低下、拡張期血圧も有意に低下したことがわかった。尚、ホワイトチョコレートの場合変化は全く見られなかった。

モーツァルト作品、副作用なき万能薬!? 頭脳に血圧…酒も香り高く

モーツァルト作品には聴くだけで効用がある、とする研究が近年増えている。中でも、「ピアノ・ソナタを聴かせたら、思考能力が高まり知能指数が上がった」という93年の米ウィスコンシン大の発表は波紋を広げ、頭脳の働きへの効能をうたう企画CDや関連書籍があふれた。いま急速に注目を浴びるのは音楽療法での効果だ。「健康モーツァルト療法」などの著書がある埼玉医科大短大の和合治久教授(免疫学)は、「人間が最も聴き取りやすい高い周波数がバランス良く組み込まれ、緊張をほぐす“ゆらぎ”をもたらす」と、モーツァルト作品の特質を指摘する。そのためモーツァルトを聴くと、「体をリラックスさせる副交感神経の働きが促され、免疫力の向上や心拍・血圧の安定、脳神経疾患の改善などがみられる」という。こうした研究は98年ごろから活発になり、学術論文が急増した。“手ごろで副作用のない薬”として、やはり関連本やCDが静かに売れ続ける。福島県の酒蔵では、酒のもろみに“聴かせて”発酵を活性化させ、香り高い日本酒を作るなど、人間以外へ

◆(2/10)オメガ-6-脂肪酸が前立腺がんを増殖


コーン油などに含まれるオメガ-6脂肪酸の摂取すると、摂取していない場合に比べて前立腺腫瘍の増殖率を2倍にさせることが、米サンフランシスコ退役軍人管理局医療センターの研究で明らかにされ、医学誌「Cancer Research」2月1日号に掲載された。ただし、「オメガ-6脂肪酸はがんの原因となるものではない」と研究主任の細胞増殖研究室長のMillie Hughes-Fulford氏は述べている。 Hughes-Fulford氏らは、前立腺がんの腫瘍細胞に対し実験室でオメガ-6脂肪酸を用いて処理したところ、オメガ-6脂肪酸による処理を実施しなかった細胞と比べて増殖速度が2倍となる結果を得た。さらに、非ステロイド性抗炎症薬または鎮痛薬に含まれるPI3K阻害物質による処置を追加すると、遺伝子は刺激を受けずに腫瘍細胞の増殖が認められないことが判明した。 1960年以来米国人のコーン油の消費量は増え続けているが、すべてのがんの発症リスクを高めているわけではない。しかし、すでに大腸がんやいくつかの乳がん症例でも同じ所見を呈していることから、Fulford氏は食事によるオメガ-6脂肪酸の摂取量を減量するよう勧めている。健康的な生活を送るには、オリーブ油やキャノーラ油に切り替えることや、魚や緑色野菜などに含まれるオメガ-3脂肪酸を摂取するよう心がける。 一方、米ウィスコンシン大学医学部ヒト腫瘍学教授のAjit K. Verma氏は「今回の研究で用いられたPC3前立腺がん細胞は不適切なモデルである」と指摘し、「研究結果が前立腺がんの治療にもたらす意義については疑問を抱く」との見解を示す。さらに「現時点で、オメガ-6脂肪酸の摂取を控え、抗PI3K阻害薬を用いることが、将来の前立腺がんの治療手段として検討すべき方法であるとの結論を導くのは危険である」と述べている。[2006年2月2日/Health Day News]

ペパーミントとシナモンの香りは運転中のいらいら、疲労感を緩和して注意力を向上させる

2006-02-12 00:00:00 大学生25人を対象にした運転シュミレーションの実験で、ペパーミントの香りをかぐと疲労感、不安感、フラストレーションが緩和し、注意力が大幅に向上するという結果が得られました。シナモンの香りを嗅いだ場合にもフラストレーションが緩和し、注意力が改善しました。また、シナモンを嗅ぐと運転に伴う負荷の割合も低下しました。 以上、Wheeling Jesuit UniversityのBryan Raudenbush等の研究成果です。Raudenbush氏らは、事務員や運動選手を対象にしたこれまでの研究で、ペパーミントとシナモンの香りが神経を刺激してやる気、能力、注意力を向上させ、疲労感を軽減することを確認しています。
‥> News Source + Peppermint, cinnamon pep up drivers / Reuters
‥> Reference Improved performance on clerical tasks associated with administration of peppermint odor. Percept Mot Skills. 2003 Dec;97(3 Pt 1):1007-10.


◆リコピンに2型糖尿病の予防効果はない


リコピンに2型糖尿病の予防効果はない
2006-02-19 00:00:00 トマトに豊富に含まれているカロチノイド・リコピン(Lycopene)は強力な抗酸化作用を有しており、2型糖尿病の発現予防に有用ではないかと示唆されています。2006年3月のJ. Nutr誌にリコピンと2型糖尿病のリスクに関する大規模な疫学調査結果が発表されています。 この試験では、調査開始時点で心血管疾患、癌、糖尿病ではないと自己報告した45歳以上のアメリカ人女性35,783人を10年間以上追跡しました。 調査の結果、リコピンやリコピンが豊富な食物と2型糖尿病のリスクに関連は認められないという結果となりました。これまでに、リコピンは心疾患や前立腺癌のリスクを低下させるという結果が得られています。ただし、リコピンを含む抗酸化物質は摂れば摂るほど体に良いというわけではありません。2004年のProceedings of the National Academy of Sciences誌には、細胞内の活性酸素を抑制しすぎるとインスリンの機能が低下するという動物実験の研究成果が発表されています(Proc Natl Acad Sci U S A. 2004 Jun 15;101(24):8852-7. Epub 2004 Jun 7.)。
‥> News Source + ‘Little evidence’ for lycopene and diabetes link / NutraIngredients
‥> Reference  The Consumption of Lycopene and Tomato-Based Food Products Is Not Associated with the Risk of Type 2 Diabetes in Women. J. Nutr. 136:620-625, March 2006

※O−リングテストの薬剤適合性試験で、最適投与量を見つけたり、副作用のチェックを行うことが大切です。(オーバードーズだとかえって中毒量となり、体に害を及ぼします。)


食肉を一酸化炭素で新鮮に見せるのは停止を−−米消費者団体申し入れ

古くなった肉類を一酸化炭素ガスで処理して、新鮮な肉のように見せかけるテクニックがある。米国の食肉業界でこの方法が実施されているが、米国の消費者団体が、このほどFDAに対して、一酸化炭素処理の許可を取り消し、このやり方を禁止するよう申し入れた。
 申し入れたのは、「米消費者連合」(Consumer Federation of America)、「食卓の安全が第一」(Safe Table Our Priority )という2つの消費者団体。FDAの局長代理あてに出した書簡では、「一酸化炭素で処理すると、消費者にとって、食肉の新鮮度を知る一番の手がかりである色の変化がわからなくなる。視覚による食肉の安全性をごまかすことになるので、この処理方法を禁止すべきである」と主張している。

◆配偶者なし、冬が危険 脳血管・心疾患の死亡統計  2006/02/24 18:45

夫や妻がいない人の冬が最も危ない−。厚生労働省が24日に発表した脳血管疾患と心疾患で死亡した人の統計から、こんな傾向が浮かび上がった。厚労省は「配偶者がいないと食生活が不規則になったり、ストレスが重くなったりするのが影響しているのではないか」と分析している。 厚労省によると、2004年の全死亡数約103万人のうち心筋梗塞(こうそく)や心不全などの心疾患は約16万人。脳梗塞(こうそく)や脳内出血などの脳血管疾患は約13万人。2疾患は循環器系疾患で、合計するとがんの32万人に匹敵する。  月別でみると、2疾患とも1月が最も多く、冬に集中。6月から9月の各月は1月の61−73%にとどまっている。冬は血管の収縮が激しい上、病状悪化の引き金になる風邪をひきやすいためで、がんに比べて季節の影響を受けている。 共同通信

◆酸化ストレスが低いのに抗酸化ビタミンを長期間摂取すると心血管系に有害

健康な人がビタミンEやCなどの抗酸化ビタミンをのむと、むしろ体内の酸化ストレスを高めてしまう、健康維持のためにサプリメントを服用している人にはちょっとショッキングな研究成果が報告された。体内で酸化ストレスが高まっている場合、抗酸化サプリメントは血管内皮機能に利益をもたらすことが報告されている。が、正常な状態で摂取した場合の影響については、ほとんど情報がなかった。米Mayo Clinic College of MedicineのDaniele Versari氏らは、正常なブタにビタミンEとCを12週間投与し、心血管系への影響を調べた。その結果、これらの抗酸化ビタミンが、動脈壁における酸化ストレスをむしろ高め、心筋血流と内皮機能を損なうことが明らかになった。詳細は、Hypertension誌電子版に2006年1月30日に報告された。血管内皮の酸化ストレスは、アテローム性動脈硬化の発症と進行に重要な役割を果たす。ヒトを対象とする観察研究の多くが、抗酸化ビタミンの摂取量が多いと心血管疾患リスクは低いことを示している。しかし、無作為割付試験で、冠動脈と頸動脈のアテローム硬化の予防に抗酸化ビタミンが有効であることを示した報告はない。同様に、臨床イベントに対する抗酸化ビタミンの影響を調べた大規模な試験も、多くが結論を得ていない。それらの中で、血液透析を受けている患者と、冠動脈疾患患者を対象とした研究では、抗酸化剤の部分的な利益がみられている。 一方、最新のメタ分析の結果は、高用量のビタミンEを慢性疾患の患者に投与すると、総死亡率が上昇する可能性を示した。in vitro試験では、酸化活性が低い状況では、抗酸化ビタミンは、予想に反して酸化促進作用を示すことが明らかになっている。これらの情報は、抗酸化ビタミンの作用は、内在する酸化ストレスのレベルによって異なることを示唆している。すなわち、酸化ストレスが上昇している場合には、抗酸化ビタミンは利益をもたらすが、酸化ストレスの上昇がない人々に非選択的に投与しても、利益はほとんどないか、逆に悪影響が現れる可能性が考えられる。


イモを沢山食べる女性は糖尿病になりやすい

2006-02-26 00:00:00 Nurses' Health Studyに参加した女性84,555人の20年間の追跡データを解析したところ、イモを沢山食べる女性は糖尿病になりやすいという結果がとなりました。
イモの摂取量が上位1/5の女性は下位1/5の女性に比べて糖尿病に14%なりやすいという結果となりました。また、フレンチフライの摂取量が上位1/5の女性は下位1/5の女性に比べて21%糖尿病になりやすいという結果となりました。 イモは血糖インデックスが高く、食べると血糖値が急激に上昇します。急激な血糖上昇が度重なると、インスリンを分泌する膵臓細胞が疲弊していくと考えられています。
‥> News Source + Potato lovers may have higher diabetes risk / Reuters
‥> Reference  Potato and french fry consumption and risk of type 2 diabetes in women. Am J Clin Nutr. 2006 Feb;83(2):284-90.


ストレスホルモン減少、森林浴「お薦めの森」認定へ

自然豊かな森林の中を歩くと、リラックス効果が本当に体に表れることを、独立行政法人森林総合研究所や日本医科大学の研究チームが科学的に裏付けた。 ストレスホルモンの減少など、身体の生理学的データが改善していた。森林総研などでは、調査した10か所の森林でリラックス効果の高さを個別に評価し、お薦めの森として認定する。 森林総研の宮崎良文・生理活性チーム長らは、男子学生12人を2班に分け、国内の森林浴発祥の地とされる長野県上松町のヒノキ林など森林10か所と都市部で、それぞれ歩行や休息をしてもらった。翌日は森林と都市部で班を入れ替え、心拍や唾液(だえき)、血圧などを比較した。
 10か所中5か所で、リラックス度の指標となる副交感神経の働きが高まり、ストレスを示すホルモン「コルチゾール」の唾液中濃度も5か所で減少。そのほか血圧も5か所で下がるなど、総合的にみて、10か所すべてで森林浴の効果が確認できた。 一方、日本医大の李卿講師らは、37〜55歳の会社員12人に、長野県飯山市の森林に3日間滞在してもらい、血液中の免疫細胞(NK細胞)を調べた。その結果、森林浴の後には、細胞数自体が多くなるとともに、抗がん作用を持つとされるたんぱく質も増え、免疫力も5割アップすることがわかった。 宮崎チーム長は「鳥や虫の種類が多く、規模が大きく樹種も豊かな森林ほどリラックス効果が大きい傾向があった」と話している。

 ◆リラックス効果が裏付けられた森◆
 ▽岩手県岩泉町・早坂高原▽山形県小国町・温身平(ぬくみだいら)▽長野県上松町・赤沢自然休養林▽長野県飯山市・心のふるさと▽長野県信濃町・癒やしの森 ▽長野県南箕輪村・経ヶ岳▽長野県佐久市・癒やしの森▽山口市・東大寺再建のふるさと▽高知県津野町・天狗高原自然休養林▽宮崎県日之影町・自然の恵みが人を呼ぶ里   (読売新聞) - 2月28日3時7分更新


◆アロエには糖尿病の予防・改善作用がある

2005年12月28日JCNN:森永乳業は、境界型糖尿病患者70人を対象にしたアロエ・バーバデンシスの臨床試験結果を発表しました。 試験の結果アロエのゲルを摂取すると、空腹時血糖値と糖化ヘモグロビンレベルが低下することが示唆されました。この結果から、アロエの葉は糖尿病の予防・改善作用を有する可能性があると森永乳業は結論しています。この試験結果は、2006年1月に開催されるAnnual Meeting of the Japan Society of Adult Diseasesで発表されます。
‥> News Source + Morinaga Milk Industry Discovers that Aloe Barbadensis Leaf Helps Prevent and Improve Diabetes / JCNN


ビタミンDは癌を防ぐ

PubMedのデータベースを検索して得られた癌のリスクとビタミンDに関する63件の観察試験結果をレビューしたところ、ビタミンDは大腸癌、乳癌、卵巣癌等の各種の癌を予防する作用があるという結果となりました。63件の報告の内訳は、ビタミンDと大腸癌、乳癌、前立腺癌、卵巣癌に関する報告がそれぞれ30件、13件、26件、7件で、その他にビタミンD受容体の遺伝子型と癌のリスクに関する報告が数報ありました。これらの報告の大部分で、十分なビタミンDレベルは癌のリスクを低下させるという結果となっています。これらの事実から、サプリメントなどでビタミンDレベルを改善することで、低コストかつ副作用を殆ど起こさずに癌の発現や死亡率を低下させられると考えられました。
‥> News Source + UCSD researchers state vitamin D needed to cut cancer risk / EurekAlert
‥> Reference  The Role of Vitamin D in Cancer Prevention. Am J Public Health. 2005 Dec 27; [Epub ahead of print]


虚血状態の脳の1時間は3.6年分の老化に相当する

これまでに発表された研究成果をレビューし、脳卒中の時に死んでいく神経の数を推定した研究成果が2006年1月のStroke誌に発表されています。この研究成果によると、脳卒中発現後の未治療の時に1分間に死んでいく神経の数はおよそ190万個だそうです。また通常の加齢で失われる神経数と対比させた場合、未治療の虚血状態の脳の1時間はおよそ3.6年分の加齢に相当するという結果となりました。
‥> News Source
+ Brain cells by millions die during a stroke / Reuters


(2005.12/12) “こちゃえ〜こちゃえ〜”紅茶が卵巣がんを予防

1日に最低2杯の紅茶を飲む女性は、卵巣がんになるリスクが50%近く減ることが、スウェーデンの研究で明らかになった。これまでにも、緑茶や紅茶がある種のがん予防になるという研究結果が報告されているが、紅茶の卵巣がん予防効果を研究した例は珍しいという。 研究では、40歳〜76歳までのスウェーデン女性6万1,057人を対象に、紅茶の消費量と卵巣がん発症率の関係を調べた。研究初期には、68%の女性が1カ月に最低1回の茶(主に紅茶)を飲んでおり、その後15年間に卵巣がんを発症したのは301人だった。また1日に最低2杯の紅茶を飲む女性では、卵巣がんのリスクが46%減り、1日に1杯ずつ紅茶の摂取が増えると、リスクが18%減ることもわかった。1日1杯ではリスクが24%減少、また1日1杯ほども飲まないが、全く飲まない女性と比べると、そのリスクは18%減少することがわかった。ある研究者は、紅茶の消費量が多いほど卵巣がんのリスクが減るため、女性には紅茶の摂取を勧めたいとしている。別の研究者は「この研究結果は、生活習慣の中からがん予防になるものを発見できたという、希望のある結果だ。特に、初期発見ができれば治療は簡単だが、特異な自覚症状もなく、位置的に触診が難しいため、その初期発見が難しい卵巣がんにおいて、予防は非常に有益である」と述べている。専門家は紅茶含有のある成分が、卵巣予防効果を生んでいると見ているが、詳細は未解明であり、更なる研究が必要であるという。
(ヘルスデージャパン)


◆緊張解いて集中力アップ 精神管理に紅茶も助け

緊張解いて集中力アップ 精神管理に紅茶も助け
運動競技や入試などで必要以上に緊張し、実力を発揮できないことは結構多い。こうした緊張の中でもリラックスして集中力を増し、いい結果を出せるように開発されたのが、スポーツ心理学の「メンタルトレーニング」。少し練習がいるが、慣れれば簡単。さらに紅茶などに含まれるテアニンという成分が集中力アップを助けることも分かってきた。 「この方法は、最高の力を発揮できるよう、自分の精神面をコントロールするテクニック。他の分野でも応用できる」と関西福祉大の助教授で医学博士の東山明子さん。
 ▽まず呼吸、ゆっくりと
 メンタルトレーニングの基本は「スマイル」。緊張しているとみけんにしわが寄り、肩に力が入る。ほほ笑むことでしわが取れ、筋肉が緩み、リラックスにつながる。そして大事なことはまず呼吸。ゆっくりと、そして吸う息より吐く息に意識を集中する。長く細く吐いて全部吐き出す。次の筋弛緩(しかん)法では、息を吸うとき、体の一部にいったん力を入れる。「例えば右手を握る。息を止めたときに最も力を入れて、息を吐きながらゆっくり緩めていくと、全身の力が抜ける」 これなら会議中にでもできる。「繰り返していると体がふわーっと暖かくなる。そのときの弛緩した感覚を味わうことが大事」。体を内側から感じることで、ありのままの自分が感じられる。これを何回か繰り返す。リラックス状態の脳波にはアルファ波が多く出ていることが分かっているが、普段の生活の中でこれをやっていると、アルファ波が出やすくなって、リラックスしやすくなるという。
 ▽一杯に20r
 テアニンは、東山さんが研究途中に出合ったアミノ酸の一種で、うまみの成分。紅茶一杯に20r前後含まれている。リラックス効果があることは知られていた。 集中力アップ効果があるか、学生18人を2群に分け、片方はテアニン200rを入れた水、他方は水だけを飲んでもらい、注意力や反応時間の変化などを調べた。 その結果、テアニン群で心拍数が減少し、注意力を見るテストでは正答率が20―30%アップ。音への反応時間でも反応時間が速くなり、いずれも有意差があった。 東山さんは「テアニンで、体の余計な力が抜けて成績が上がる効果が期待できる。メンタルトレーニングの手助けにもなりそう」と話している。


◆炭酸飲料水は胃癌のリスクを低下させる

炭酸清涼飲料は、食道癌のリスクファクターである胃食道逆流と関連があります。 炭酸清涼飲料の消費量と食道癌の発現数がここ数十年で急激に上昇していることから、エール大学のMayne ST等は、集団ベースの症例対照研究で炭酸清涼飲料の摂取量が胃癌や食道癌に関与しているかどうかを調べてみました。 調査の結果、予想とは異なり、炭酸清涼飲料の摂取量が多い人程食道癌になりにくいという結果となりました。四分位で炭酸清涼飲料の摂取量が最も多い人は最も少ない人に比べて53%食道癌になりにくいという結果となっています。また炭酸清涼飲料は胃癌のリスクも上昇させませんでした。
‥> News Source + Link between esophageal cancer and soft drinks debunked by researchers at Yale / EurekAlert
‥> Reference Carbonated soft drink consumption and risk of esophageal adenocarcinoma. J Natl Cancer Inst. 2006 Jan 4;98(1):72-5.


◆BRCA1遺伝子変異を有する女性はコーヒーを飲むと乳癌になりにくくなる

BRCA1またはBRCA2遺伝子に変異を有する乳癌のリスクが高い女性においては、コーヒーの摂取量に相関して乳癌のリスクが低下すると分かりました。BRCA1またはBRCA2遺伝子に変異を有する女性1690人を対象にした調査の結果から明らかとなりました。この調査から、BRCA1またはBRCA2遺伝子変異を有する女性では、コーヒーを飲まない場合に比べて、コーヒーを1日に1-3杯、4-5杯、6杯以上飲むと乳癌にそれぞれ10%, 25%, 69%なりにくくなるという結果となりました。 BRCA1遺伝子変異とBRCA2遺伝子変異に分けて解析した場合、BRCA1遺伝子変異を有する女性のみコーヒーの摂取で乳癌のリスクが低下しました。一方BRCA2遺伝子変異ではコーヒーの摂取と乳癌のリスクに関連は認められませんでした。
‥> News Source + Coffee may lower breast cancer risk for some women / Reuters
‥> Reference Coffee consumption and breast cancer risk among BRCA1 and BRCA2 mutation carriers. International Journal of Cancer. Volume 118, Issue 1 , Pages 103-107


妊娠中の母親にビタミンDサプリメントを与えると、その子供の骨折リスクを低下させられるかもしれない

妊娠可能年齢の女性の多くにビタミンD不足が認められます。また、これまでの研究から胎児期と出生後すぐの環境要因が骨粗鬆症による成人期の骨折に関与することが示唆されています。1991-1992年に英国サウスハンプトンの病院で生まれた小児198人とその母親を対象にした調査で、妊娠後期に循環中のビタミンDが不足していた母親から生まれた子供は骨ミネラルレベルが低いという結果となりました。この調査では、母親の妊娠中のビタミンDレベルとその子供が9歳になった時の骨ミネラルレベルの相関を調べました。この結果、妊娠後期の母親のビタミンDレベルとその子供の9歳時点の骨ミネラルレベルに相関が認められました。この結果から、妊娠中の母親にビタミンDサプリメントを与えることで、その子供の骨折リスクを低下させられると考えられました。
‥> News Source + Calls for vitamin D supplements during pregnancy / NutraIngredients
‥> Reference Maternal vitamin D status during pregnancy and childhood bone mass at age 9 years: a longitudinal study. Lancet. Volume 367, Issue 9504 , 7 January 2006-13 January 2006, Pages 36-43


シナモンは血糖値を下げる

マレーシアの研究者等が実施した3年間の試験で、シナモンは血糖レベルを低下させうるという以前の研究成果が確認されました。ここ10年間で、研究室での実験から、シナモン抽出物はインスリン様の作用を有することが確認されています。Universiti Teknologi MalaysiaのMohammad Roji Sarmidi等は、動物実験をしたり、人で代謝プロフィールを調べたりして、糖尿病患者のサプリメントとして有用であることを最終確認していく予定です。添付した文献は2004年にSarmidi MR等が発表した研究成果です。今回の3年間の試験の出典は不明です。
‥> News Source  + Malaysian research backs cinnamon as diabetes treatment / AFP
‥> Reference
Cinnamtannin B1 activity on adipocytes formation. Med J Malaysia. 2004 May;59 Suppl B:97-8


トマトジュースは喫煙による肺気腫を防ぐ

慢性喫煙による肺気腫を調査するのに適したマウス・SAMP1を用いた実験で、トマトジュースは肺気腫の発現を防ぐ作用があるという結果が得られました。順天堂大医学部とカゴメ総合研究所の共同研究チームによる研究成果です。喫煙状態では、気道と肺胞中隔細胞において活性化カスパーゼ3と細胞死が上昇し、肺組織でVEGFが低下しました。しかしトマトジュースを与えると、アポトーシスが有意に低下して組織のVEGFレベルが上昇しました。
‥> News Source
+ Tomato juice keeps emphysema from developing in new model; Lycopene cited / EurekAlert
‥> Reference
Tomato juice prevents senescence-accelerated mouse P1 strain from developing emphysema induced by chronic exposure to tobacco smoke. Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 290: L396-L404, 2006. First published October 7, 2005; doi:10.1152/ajplung.00483.2004


騒音は聴神経腫を引き起こす

聴神経腫(acoustic neuroma)患者146人と聴神経腫ではない564人を対象にした調査で、80デシベル(都市の交通の騒音程度)以上のうるさい音を聞いている人は聴神経腫になりやすいという結果となりました。うるさい音楽を聞いている人、機械・動力工具・工事現場のうるさい音を聞いている人は聴神経腫にそれぞれ2.5倍、1.8倍なりやすいという結果となりました。その他自動車の騒音、子供の泣き声、スポーツイベント、バーやレストランの騒音などに暴露している人も聴神経腫のリスクが高くなっていました。
‥> Reference
Exposure to Loud Noise and Risk of Acoustic Neuroma. Am J Epidemiol. 2005 Dec 15; [Epub ahead of print]


◆野菜タンパク質は血圧を下げる


4カ国の49-59歳の中年4680人を対象にした疫学調査の結果、野菜のタンパク質の摂取量と血圧には逆相関が認められれました。研究者等は、3-6週間の間に被験者に試験施設を4回訪問してもらい、血圧を8回測定しました。また、研究者等は、訪問時に、訪問前の24時間で食べたものを聞き出しました。 この結果、野菜のタンパク質の摂取量が多い人ほど血圧が低くなっていました。
‥> Reference
Association Between Protein Intake and Blood Pressure. Arch Intern Med. 2006;166:79-87.


魚油サプリメントは喘息患者の運動に伴う気管支収縮を抑制する

運動に伴う気管支収縮(exercise-induced bronchoconstriction、EIB)を有する喘息患者16人を対象にした3週間×3週間のプラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験で、エイコサペンタエン酸 3.2gとドコサヘキサエン酸 2gを含む魚油サプリメントを服用すると、EIBという診断閾値まで運動後の肺機能が低下することを防げるという結果となりました。 EIBの診断を抑制できることに加えて、魚油サプリメント服用群では気管支拡張薬の利用率が低下しました。 Indiana UniversityのTimothy D. Mickleborough等が2006年1月のChest誌に発表した研究成果です。
‥> News Source + More support for benefits of fish oil for asthmatics / NutraIngredients
+ Fish oil can prevent airway constriction in asthma / Reuters


◆酢は血糖値を下げる


健常女性12人を対象にした試験で、「食事中に食酢大さじ1杯(15ml)を摂取すると、食後の急激な血糖値上昇が抑制される」という結果が得られました。ミツカンと昭和女子大の共同研究の成果です。食酢中の酢酸に血糖値抑制作用があることが確認されているとのことです。この研究成果は日本臨床栄養学会雑誌27巻3号に掲載されます。パラレルで比べたのかクロスオーバーなのかがニュースリリースでは分かりませんでしたが、文献にはきちんと記載されているのでしょう。
‥> News Source
+ Mizkan Group Confirms That Vinegar Helps Suppress Rise in Blood Sugar Level / JCNN
+ 食酢の血糖値上昇抑制効果の検証 / Press Release


食酢の血糖値上昇抑制効果の検証 
「飲んでよし」「食べてよし」食酢15mlを食事と一緒に摂りましょう!

潟~ツカングループ本社中央研究所(愛知県半田市)は、これまで食酢の主成分「酢酸」が有する機能・メカニズムについて、研究を進めてきました。このたび昭和女子大との共同研究により、食事と食酢を同時に摂取することで、食後の血糖値上昇を抑制することを明らかにしました。この研究は、「日本臨床栄養学会雑誌27巻3号」に掲載されます。

農薬は男性のテストステロンレベルを低下させる

2000年から2003年にマサチューセッツ州の不妊クリニックをカップルとして訪問した男性268人を対象にした調査の結果、有機リン系農薬であるクロルピリホスの代謝物・TCPYやカーバメート系の殺虫剤であるカルバリルの代謝物・1Nの尿中濃度と血清テストステロン濃度は負に相関すると分かりました。すなわち、これらの殺虫剤への暴露レベルが高い人ほどテストステロンレベルが低下すると分かりました。 ミシガン大学のJohn D. Meeker等がEpidemiology誌に発表した研究成果です。

魚を食べれば心臓病予防に、DHAがリスクを軽減・厚労省

魚を多く食べるほど心筋梗塞(こうそく)など心臓病にかかりにくいという調査結果を厚生労働省研究班が17日までに公表した。これまでも魚は体に良いといわれてきたが、約4万人に上る大規模な調査で示した。毎日食べる人は、ほとんど食べない人より発症リスクが約4割低かった。 40―59歳の男女計約4万人を11年間にわたり追跡調査。魚を食べる量で5グループに分けたところ、魚を週1回程度(1日平均20グラムに相当)と最も食べないグループの虚血性心疾患の発症リスクを1とすると、週8回程度(同180グラム)食べるグループは0.63にとどまった。 血液をサラサラにするといわれる脂肪酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)に心臓病予防効果があるという。 [2006年1月17日]

コーヒーおよそ2杯分のカフェイン(200mg)は運動中の心筋に血液を送り込む能力を低下させる

若い被験者18人を対象にした試験で、コーヒーおよそ2杯分のカフェイン(200mg)は運動中の心筋に血液を送り込む能力を低下させるという結果となりました。カフェイン摂取後に運動中の心筋への血流が低下するという現象は、高度4500mの場所にいる状態に似せた低酸素状態においてさらに顕著となりました。 この結果から、カフェインは興奮作用を有していますが、運動選手の能力を向上させるとは考えられませんでした。今回の結果から、カフェインは逆に運動選手の身体能力を悪化させる可能性があります。
‥> News Source
+ Researchers identify target for therapeutic drugs to fight most common adult brain cancer / EurekAlert
‥> Reference
Caffeine Decreases Exercise-Induced Myocardial Flow Reserve. Journal of the American College of Cardiology. Volume 47, Issue 2 , 17 January 2006, Pages 405-410


甘草から虫歯予防化合物が見つかった

甘草(Glycyrrhiza uralensis)の根から、虫歯菌・ストレプトコッカス・ミュータンスに対する抗菌作用がある化合物が同定されました。 研究者等は、バイオアッセイによって既存の化合物4種類と新規化合物2つを同定し、そのうちの2つが虫歯菌に対して有力な抗菌作用を有することを確認しました。
‥> News Source + Compounds in licorice root may help fight tooth decay / EurekAlert
‥> Reference Antibacterial Compounds from Glycyrrhiza uralensis. J. Nat. Prod., ASAP Article 10.1021/np058069d S0163-3864(05)08069-9


咳止めシロップを子供に使う場合には、飲ませた後に歯磨きを忘れずに

最近発表されたガイドラインには、大部分のOTCの咳止め薬に咳を緩和する作用はなく、14歳以下の小児にOTCの咳止めや風邪薬を使うべきではないと記載されていますが、どうしても咳止めシロップを子供に使う場合には、飲ませた後に必ず歯を磨かせた方が良さそうです。歯のエナメル質70サンプルを様々な咳止めシロップに浸したところ、それらのシロップによってエナメル質が侵食されたとのことです。ブラジルのFederal University of Santa CatarinaのCarolina Covolo da Costa等がGeneral Dentistry誌に発表した研究成果です。
‥> News Source + Cough syrups could harm kids' teeth / Reuters


週に3回以上運動する老人は痴呆になりにくい【プロスペクティブ試験】

調査開始時点で痴呆症状を認めなかった65歳以上の老人1740人を1994年から2003年まで追跡調査(追跡調査期間中央値6.2年)したところ、週に3回以上運動する老人は痴呆になりにくいという結果が得られました。 2006年1月17日のAnn Intern Med誌に発表された研究成果です。 週に3回以上運動した高齢者の痴呆発現率は13人/1000人/年でした。一方1週間の運動回数が3回未満の高齢者では19.7人/1000人/年でした。年齢、性別で調節したオッズ比は0.62でした(95% CI, 0.44 - 0.86)。
‥> News Source + Study Finds Exercise Helps Delay Dementia / AP
‥> Reference Exercise is associated with reduced risk for incident dementia among persons 65 years of age and older. Ann Intern Med. 2006 Jan 17;144(2):73-81.


リンゴジュースは老齢マウスの記憶機能を保護する

生後2-2.5年の老齢マウスに、人に換算してコップ2-3杯程度のアップルジュースを与えると、脳の酸化的な障害が防げ、加齢に伴う記憶低下が予防できると分かりました。 実験の結果、アップルジュースを与えた加齢マウスは、アップルジュースを与えなかった老齢マウスに比べてY字迷路課題の成績が良く、脳の酸化障害の程度が低くなっていました。 この実験では、葉酸とビタミンEを欠損し、酸化促進作用を有する鉄分を含む酸化促進食を与えたマウスに対するアップルジュースの影響も調べています。この結果、酸化促進食を与えられた老齢マウスにおいてもアップルジュースは酸化ストレスを抑制しました。
リンゴジュース中に豊富に含まれている抗酸化物質が老齢マウスの酸化障害を抑制したのではないかと研究者等は考えています。
‥> News Source + Apple juice may protect memory in old age / NutraIngredients
‥> Reference  Apple juice concentrate prevents oxidative damage and impaired maze performance in aged mice. J Alzheimers Dis. 2005 Dec;8(3):283-7.

◆母と子を結びつけるホルモン発見

母と子を結びついているホルモンは、オキシトシンとバソプレシンであるとわかった、と、米ウイスコンシン大学のセス.D.ポラック博士(Seth D. Pollak)らが、2005年11月22日付けの「米国立科学アカデミー紀要」(Proceedings of the National Academy of Sciences )で発表した。報告によると、脳下垂体から分泌される「オキシトシン」と「バソプレシン」の2つのホルモンは、授乳や水分のバランスを調節するなど、体の機能に影響を及ぼしているだけでなく、他の人と積極的に交わる気持ちを起こさせるなど、さまざまな社会的行動にも関係しているという。
 なかでも、母と子の社会的に結びつき、男と女の性的な結びつきに密接に関連しているという。そこで、ポラック博士らは、母と子の結びつきのなかでのホルモンの状態を調べた。まず、普通に育てられた4歳半の子どもを、抱かれるなど母親と体で接触したあと、子どもの尿からオキシトシンを調べた。その結果、30分後には、子どもたちのオキシトシンの濃度が高まっていたことを確認した。同じことを、母親がいないなど、母と子の間の愛情を知らずに育った子どもについてオキシトシンを調べたところ、濃度が上昇することはなかった。


ヘアスタイリストは大変な職業だ

2005-11-21 00:00:00 職業喘息の疑いがあるヘアスタイリスト47人を対象にしたアレルギー反応テスト、肺機能テスト、吸入誘発試験の結果、47人の半数以上が実際に職業喘息であり、その多くは漂白剤に含まれている過硫酸塩に起因した喘息と分かりました。47人の51%は実際に職業喘息でした。そして、その87.5%は漂白剤に使用されている過硫酸塩に起因した職業喘息であると判明しました。その他、8.3%が毛髪染剤、4.2%はラテックスに起因した職業喘息でした。 またヘアスタイリストの54%以上が鼻炎を患っており、そのおよそ85%は過硫酸塩が原因でした。また、ヘアスタイリストの36%は職業皮膚炎と診断されました。2005年11月のChest誌に発表された研究成果です。
‥> News Source
+ News briefs from the journal CHEST, November 2005 / EurekAlert

※大村恵昭先生は、毛髪を染める液剤がO−リングテストでよくないものが非常に多いとおしゃっています。

内臓脂肪症候群:日本人の8%、動脈硬化の危険性も

動脈硬化などにつながるとされる状態「メタボリックシンドローム」(内臓脂肪症候群)になっている人は、20歳以上の日本人の約8%を占めると推定され、小食や運動、禁煙、趣味によるストレス解消など健康的な生活習慣を多く持つ人ほどこの状態に陥る率は低いことが、東京慈恵会医大(東京都港区)健康医学センターの和田高士センター長らの研究で分かった。大阪市で開催中の日本脈管学会で2日に発表する。 メタボリックシンドロームは、男性はウエスト85センチ以上、女性は90センチ以上で、さらに(1)中性脂肪などの異常(2)高血圧(3)高血糖−−のうち2項目以上を満たす状態だ。それぞれの異常は軽くても、重なることで動脈硬化を起こしやすくなるという。 和田センター長らは、00年1月から04年12月までの5年間に、同大で人間ドックを受けた男女計2万2892人について、メタボリックシンドロームだったかを調べた。 同時に「禁煙」「過食をしない」「飲酒は日に1合以下」「週に1回以上運動する」「仕事をしない日が月に6日以上ある」「打ち込める趣味がある」の6項目の「よい生活習慣」について、それぞれ実行しているかどうかをアンケートした。 日本人の年齢分布などを考慮して結果を分析すると、メタボリックシンドロームの人は、成人男性の14%、成人女性の2.9%、平均では8.4%と推定された。
 「よい習慣」の実行数別にみると、受診者のうち、一つも実行していない人は、シンドロームに陥っている率が約21%に達した。しかし、実行数が一つ増えるごとに、率は2ポイント余り低下し、六つとも実行している人は7.2%だった。 和田センター長は「メタボリックシンドロームは、生活習慣の改善でかなり防げる。高血圧など個々の異常を薬に頼って治す前に、複数の異常の共通原因となる生活習慣を変えてほしい」と話している。          【高木昭午】毎日新聞 2005年12月2日 3時00分


◆2005.12.1 雪印と長崎大、乳由来たんぱく質とオリゴ糖にHIV感染予防効果を確認

雪印乳業は11月30日、母乳や牛乳に含まれるたんぱく質とオリゴ糖にHIV感染予防効果があることと、その作用メカニズムが解明できたと発表した。研究内容は、熊本市で開催されている日本エイズ学会で12月1日に報告した。 研究は、雪印乳業技術研究所と長崎大学大学院医学歯学薬学総合研究科感染分子病態学講座が共同で進めてきた。研究グループは、母乳を介してのHIV感染率が母乳1Lあたり0.064%と低いことから、母乳中にHIV感染を予防する成分が含まれると考え、探索を続けた結果、乳由来のたんぱく質であるラクトパーオキシダーゼとオリゴ糖の誌アリルラクトースに特異的な抗HIV活性があることを明らかにした。さらにこれらの成分がHIVに結合することで、免疫細胞への侵入を抑制することと、HIVの遺伝子発現機能自体を不活性化することが判明したという。 雪印では、どちらの物質も乳清(ホエイ)から大量精製が可能なため、高価な抗HIV医薬品の入手が困難な国などで、HIV感染予防のため、代替的に活用できる可能性があるとしている。 (MedWave)

トイレブラシに細菌8億個!アレルギー起こす可能性も (読売新聞)

トイレ掃除に使うブラシは、細菌やカビの温床になっていることが、北里環境科学センター(神奈川県相模原市)の奥田舜治・技術部長らの調査でわかった。 水切りの際に菌が飛び散り、タオル、マットで繁殖して体内に入ると、アレルギーなどを引き起こす可能性がある。奥田部長は「ブラシを日光消毒して十分に乾燥させるか、使い捨てブラシを使って欲しい」と呼びかけている。 10世帯からトイレブラシ11本と、ブラシの受け皿8個を集め、微生物の数を調べた。ブラシには1本あたり72万〜8億4000万個の細菌と、7万2000〜330万個のカビが付着。受け皿からも多数の細菌とカビが検出された。[ 2005年12月5日15時17分 ]

コーヒー2杯分のカフェインは短期記憶を改善する

005-12-06 00:00:00 11人の被験者において、短期記憶テスト実施中の脳の活動をfMRIで測定したところ、コーヒーカップ2杯分に相当する100mgのカフェインを投与すると、脳の前頭葉と前歯帯の活動が活発になり、短期記憶テストの成績がよくなると分かりました。 前頭葉と前歯帯は短期記憶や注意に関わる領域です。この短期記憶テストでは、A、B、C、Dという文字列を順番に見せ、ある文字を見せたときにその文字が2つ前の文字と同じかどうかを尋ねました。オーストリアのMedical University InnsbruckのFlorian Koppelstatter等がRadiological Society of North Americaの年次総会で発表した研究成果です。テストの結果、カフェインを投与すると、文字を記憶する能力が向上していました。また、テストへの反射時間も改善しました。この研究成果は、コーヒー、お茶、エネルギードリンク、刺激ドリンクマーケットに好ましいニュースとなっています。Mintelの報告によると、栄養飲料・刺激性飲料のUKでの2005年の売り上げは10億ポンドを達成すると見積もられています。2000年以来75%上昇したことになります。
‥> News Source + Caffeine delivers visible boost to brain activity / Nutra Ingredients
+ Caffeine perks up brain's memory centers - study / Reuters


◆女性の足、太くていい 脂肪が心臓病予防 筑波大調査

心臓病にならないためには、減量はしても足は細くしない方がいい。筑波大人間総合科学研究科の大蔵倫博(ともひろ)講師らが成人女性を対象に行った健康調査で、そんな結果が出た。腹部の内臓脂肪とは違い、足にある脂肪には心臓病を防ぐ働きがあるらしい。  肥満気味の女性のための減量プログラムに参加した128人を対象に、体重や血圧、総コレステロール値などのほか、X線を使った装置で胴体や腕、足の体脂肪量の変化を調べた。  減量は食事のカロリーを制限したうえ、有酸素運動を週に3回するなどした。14週間後、参加者の体重は平均で8キログラムほど減った。うち7キロ近くは体脂肪だった。 血圧や中性脂肪の値など、心臓病のリスクを予測する指標は、胴体の脂肪がたくさん減るほど改善した。ところが、ももやふくらはぎなど足全体の脂肪については、少ししか減らない人の方がより改善する傾向だった。足の脂肪は平均2.1キロ減っていたが、例えば、脂肪の減り方が30グラム少ないと、最低血圧(拡張期血圧)が1ミリHg(ミリ水銀柱)低くなる計算だという。 足の脂肪から、動脈硬化などを防ぐホルモンが出ている可能性が考えられている。大蔵さんは「内臓脂肪を落とすことが大切。健康の面からは『足やせ』はしない方がよさそうです」という。

◆アトピーに効果:北海道稚内産のけい藻土を使った壁が

北海道稚内産のけい藻土を使った壁がアトピー性皮膚炎に効果があることが、浜松医科大(静岡県浜松市)と大手住宅メーカー、パナホーム(本社・大阪府豊中市、田尻勝彦社長)の研究グループの調査で分かった。浜松医科大病院で稚内けい藻土を使用した病室を作ったところ、患者の症状が改善したという。けい藻土は海中の藻類(植物プランクトン)の死がいが、海底に長年にわたって堆積(たいせき)した粘土状の泥土。同社によると、稚内産のけい藻土は、地層が地圧と熱による圧力を受けたため変質し、細かい気孔が多数できている。このため、他に比べて、調湿性やガス吸着性が優れ、吸湿性は一般の3倍にも上る。同社は03年からリフォーム用建材として、稚内けい藻土をしっくいなどに混ぜて壁に塗布したところ、顧客から「アトピーが治った」との声が寄せられた。このため、同大と協力し、昨年10月から半年間研究した。稚内けい藻土を壁に塗布した病室で、患者6人に2週間入院してもらい、臨床データを測定し、病室外の患者6人と比較した。その結果、ストレスの指標には変化がなかったが、かゆみ、皮膚の発しんなど3項目で改善がみられたという。稚内けい藻土が室内の湿度を抑えたことで、アトピーの原因の一つであるダニ、カビなどを発生しにくくする効果があったとみられる。同大医学部皮膚科の滝川雅浩教授は「アトピー性皮膚炎に悩む人への朗報と考える。改善効果のメカニズム解明を進めていきたい」としている。同社は稚内けい藻土を塗った壁をリフォーム住宅だけでなく、新築にも広げていく方針。【柴沼均】   毎日新聞 2005年12月14日 13時21分

◆果糖がインスリン反応を阻害し、肥満を促進

医学誌「Nature Clinical Practice Nephrology」12月号、および「American Journal of Physiology-Renal Physiology」オンライン版に掲載された報告で、加工食品に含まれる果糖やハチミツ、コーンシロップには、空腹感を実際より強く感じさせる作用があることが明らかされた。 米フロリダ大学の研究グループは、高果糖の食餌を10週間ラットに与えた。その結果、果糖は、体重を増加させ、2型糖尿病の前兆であるメタボリックシンドローム(代謝症候群)を引き起こす生化学的連鎖反応の一環として特定された。同研究では、果糖が血液中の尿酸レベルを上昇させることも明らかにされている。一時的な尿酸値の上昇が、糖分の体細胞への貯蔵や使用をコントロールするインスリンの反応を阻害する。そして、尿酸レベルの上昇がある程度の頻度で発生すると、時間とともに肥満、血中コレステロール値の上昇、高血圧など、メタボリックシンドロームの特徴が表れるのだ。 同大学医学部の腎臓学教授で腎臓学・高血圧症・移植術主任のRichard Johnson博士は「尿酸を阻害したり減少させたりすると、メタボリックシンドロームの特性が大きく抑制されたり、後退したりした。体重増加を有意に減少させ、血中のトリグリセリドの上昇を有意に低下させることも可能だった。また、(ラットの)インスリン抵抗性は減少し、血圧も低下した」と述べている。 研究グループは、今回の研究が、なぜ甘味食品が米国を始めとする各国で肥満率を上昇させているのかの説明となるだろうとしている。  Health Day News

◆グレープフルーツは歯周炎患者の出血を減らす


2005-12-28 00:00:00 慢性歯周炎患者58人を対象にした試験で、1日2回グレープフルーツを食べると歯周炎患者のビタミンCレベルが上昇して、歯茎からの出血が減るという結果が得られました。 この試験の開始前に、上述した歯周炎患者58人と歯周炎ではない健常人22人の血中ビタミンCレベルを測定しました。測定の結果、歯周炎患者ではビタミンCレベルが低下していました。また、歯周炎患者の中でも喫煙者でよりビタミンCレベルが低下しました。 試験の結果、グレープフルーツを食べるとビタミンCレベルが上昇して、歯肉からの出血が減りました。
‥> News Source + Grapefruit 'may cut gum disease' / BBC
‥> Reference
Grapefruit consumption improves vitamin C status in periodontitis patients. Br Dent J. 2005 Aug 27;199(4):213-7, discussion 210.




Copyright(c) 1981-2006 @Japan Bi-Digital O-Ring Test Medical Society @All rights reversed 無断複製、転載を禁ず
  〈日本バイ・ディジタルO−リングテスト協会〉
〒830−0032
福岡県久留米市東町496 東町ビル
TEL 0942-38-4181  FAX 0942-37-4131
お問合せ