講演C 癌の自然史とバイ・ディジタルO−リングテストで異常を指摘して、数年後に癌が発生された5症例
下津浦康裕先生 (下津浦内科医院 院長)
Natural History of Cancer & five Case
Founded Clinical Cancer Several Years After the Diagnosis
of Cancer by Using Bi-Digital O-Ring Test
Yasuhiro Shimotsuura M.D.,F.I.C.A.E, Cert. ORT-MD(6Dan),
Shimotsuura Clinic, Kurume City, Fukuoka
BDORTで癌の反応が出ていた同じ場所に、10年後に癌が発見されるような症例を何例も見ています。そこで癌の自然史の観点から、癌の一時予防の可能性を検討しました。
症例1 61歳、男性 1996年10月 大腸にOncogene C-fos
Ab2のBDORTの陽性反応。1997年6月 胃にヘリコバクター・ピロリの感染、Oncogene C-fos
Ab2(Integrin α5β11)のBDORTの陽性反応。2006年4月 BDORTで指摘していた所に、大腸癌と胃癌発見。
症例2 58歳 女性 1997年6月 大腸部にOncogene C-fos
Ab2(Integrin ?5?1)によるBDORTの癌陽性反応。2006年4月 BDORTで指摘されていた所に大腸癌発見。
症例3 88歳 男性 1998年9月 前立腺部にOncogene
C-fos Ab2(Integrin ?5?1)によるBDORTの癌陽性反応。2005年3月 BDORTで指摘していた所に前立腺癌発見。
症例4 53歳 女性 病名:乳腺腫瘍、気管支喘息、慢性肝炎、脂肪肝二十歳頃、乳腺腫瘍(良性)を摘出1997年CEA上昇(5.1ng/ml)。2002年8月3日 BDORTで右乳房のOncogene
C-fos Ab2(Integrin α5β1)の陽性反応大。CEA12.2ng/mlと上昇。他院にてBDORTで指摘していた所に右乳癌発見。
症例5 78歳 男性 既往歴:甲状腺機能低下症、閉塞性動脈硬化症2000年12月4日 下咽頭部にOncogene
C-fos Ab2(Integrin α5β1)のBDORTの陽性反応。2005年3月15日 BDORTで指摘していた所に下咽頭癌発見。
BDORTでは癌の反応があるが、現代医学の検査で異常なしの所に、10年後癌が発生している現実を見ると、癌の自然史が見えます。ほとんどの初期癌は症状がありません。現代医学では、癌の早期診断は難しく、発見できるのは直径がPETスキャンでも7ミリ位からです。BDORTでは癌が細胞レベルの時から反応が出るので、現代医学でわからないうちから癌反応を追え、マーカー値を評価していくことで危険度を推定できます。2人に1人が癌で死亡する程の現代で、現代医学的な検査では正常でも、BDORTで癌反応があり、前癌病変あるいは微小癌があると推定される人は今の癌患者さんの3〜5倍あると思います。BDORTをされている先生方は予防医学を展開する仕事が待っていると思います。
講演D 免疫機能による漢方の正しい選び方 ―BDORT
(OMURA)法によるー
岡宗由先生 (医療法人 敬和会 大分岡病院 理事長)
The Way of Choosing with the Right Chinese Medicine
by the Immunity Function
―It is based on the BDORT (OMURA) Method.―
Muneyoshi Oka, M.D., Ph.D., F.I.C.A.E, Cert. ORT-MD
(3Dan), Chief Executive Officer, Oita Oka Hospital,
Oita)
漢方薬を使用する場合、まず「証」の決定が重要で、「証」により使用する漢方が決められます。しかし、「証」の仕組みは非常に複雑で、経験豊富な医師でも副作用が発生し、問題が起こっています。しかし、Bi-Digital
O-Ring Test (OMURA, Y. 1977-2006; 以下BDORT)を使い、漢方が生体の免疫機能に及ぼす影響を測定することで、有効な漢方を決定できることが分かってきました。
方法は、まず漢方薬を手掌におき、各種の免疫に関するRCSを用い、BDORTで免疫機能の変化(増減)を調べます。更に、その有効性をデータで補強するため、生体内の他の生化学物質の変化(増減)を調べます。これらの手順により、免疫力を上昇させ、他の有効な生化学物質の量を上昇させるものを適正な漢方薬として決定します。免疫機能を低下させ、有効な生化学物質の減少を示す不適切なものは使用しません。
この方法を、インフルエンザ(A,B)、ダイオキシンなどの環境汚染によるうつ病、がん、ヘルペスなどに行った結果、次のような結果を得ました。
1、 正常な免疫機能(IFN-α、IFN-γ、IL-12など)を上昇させる漢方は、他の有効な生化学物質も上昇する。
2、 逆に、免疫機能を低下させるものは、他の有効な生化学物質も著しく低下し、有害なものは増加する。
3、 1と2の区分は極めて厳しく、有効か、有害かはっきりとしている。
4、 有効な漢方の使用効果は一般に強力で、免疫系・血液循環系・ホルモン系・神経伝達物質系が活性化し、体内環境を汚染する物質の除去にも非常に有効であった。
本当にその患者に合う漢方は1つか2つしかありません。漢方薬はよりソフトなものだというイメージがありますが、有効か有害か非常にはっきりしている厳しいものです。BDORTにより選び出された漢方は非常に強力で有効です。
正しい漢方薬は、漢方理論による「証」に基づいて選び出される事が原則ですが、「証」はとても複雑で、経験豊富な漢方医でも間違いがあり、この方法による再チェックでも有害なものがありました。日本でも中国でも患者は、「証」で選ばれた漢方薬は、再チェックしていません。この方法は「証」のみによる漢方の選定を補正する有効な方法ではないかと思います。
「現代の医療体制とBDORT医学の将来性」シンポジウム
座長:無敵剛介先生(前久留米大学麻酔科主任教授)
パネリスト:前田華郎先生(前東京女子医大形成外科教授)、加藤紘一先生(小野田病院院長)、出口一樹先生(岐阜県関保険所所長)、下津浦康裕先生(日本バイ・ディジタルO-リングテスト協会副会長)、岡 宗由先生(医療法人敬和会大分岡病院理事長)
Symposium on Modern Medical System & Future of
Bi-Digital O-Ring Test Medicine
Chairman: Takesuke Muteki (Former Chairman Prof.,
Anesthesia, School of Medicine, Kurume University)
Panelists: Karo Maeda (Former Prof., Medical School,
Tokyo Women’s Medical University), Koichi Kato (Onoda
Hospital), Kazuki Degushi (Director, Seki Public Health
Center in Gifu Prefecture), Yasuhiro Shimotsuura (Vice-President
of Japan Bi-Digital O-Ring Test Medical Society),
Muneyoshi Oka(Chief Executive Officer, Oita Oka Hospital,
Oita)
無敵先生:現在O-リングテストでの医療が、医療現場でうまく受け入れられないという問題があります。このシンポジウムでは、西洋医学が一番の現代医学で、O-リングテストを広めるにはどういう活動が重要か、先生方にお話頂きたいと思います。
前田先生:O-リングテスト協会のメンバーだけでなく、大学や医学会とか大きなところでミーティングをして、啓蒙していくことだと思います。
加藤先生:私は福島におりますが、平成4、5年頃大村先生が福島にお越し頂き、医師会でご講演頂きました。そのとき、医師会、保健所、役所関係者が300人位集まりました。そのご講演で、大村先生がデモンストレーションをしてくださり、3例引っかかり、そのうち2人は癌でなくなり(1人は3年後、1人は4年後くらいに亡くなりました)、あと1人はポリープで手術されました。実際に2人癌で亡くなったという現実があり、参加者もO-リングテストが素晴らしいのは分かったと思います。しかし、O-リングテストの知識のない方に、どういうものか申し上げても中々分かってもらえないのが現実で、冷たい歓迎もあったことは事実です。私は友の会などを活用して外堀をうめてから行政、医師会などに広めていければと思います。
無敵先生:O-リングテストは現代の西洋医学とくらべると目に見えないところが多いので、表面化してわかりやすくする努力も必要かと思います。
出口先生:私は、岐阜県職員として梶原前知事からO-リングテストをやれということで、5年ほどになります。患者さんと県職員にO-リングテストによる健康相談をしたり、直接県民にO-リングテストによる健康法、とくに水、食品、電磁場についての講演をしています。すると、私の健康相談を受けたいという人が増えています。そういう意味で、ある程度やればわかってくれるという認識があります。もう1つの問題は、医療関係者の対応ですが、2つ問題があり、1つは再現性の問題です。例えば尿中に水銀が出ることを現代科学の現象で検証する。我々は基礎的なデータをもって、再現性があることを示す必要があると思います。現代医学でも検査データの再現性にばらつきはありますが、第三者機関が保障しています。そういった制度管理をO-リングテストも明らかにすれば医療関係者も認めるのではないでしょうか。もう1つは日本バイ・ディジタルO-リングテスト医学会が、日本医学会に加入することで、これは私には大きな目標です。
無敵先生:日本医学会加入は絶対に必要なことだと思います。再現性の問題も非常に大事なことだと思います。
下津浦先生:私は本格的にO-リングテスト医療をし始めて10年ですが、O-リングテストが病気の早期診断に使えることがわかってきました。現代医学では正常と診断されてもたくさんの癌予備軍がいることは、O-リングテストでしかわからず、O-リングテストでしか予防医学ができません。その患者数は今の医療が扱っている数の3倍〜5倍多いと思います。人類の80%の人は現代医学を享受できず、残りの20%の中でも高額な医療費で治療を受けられないのが現実です。地球上の人々に高レベルの医療を提供できる医学はO-リングテストの他にないと思います。
岡先生:大学の先生が近代医学しか勉強していない所に問題があると思います。O-リングテストは西洋医学よりももっと微細な身体情報を見ています。私がいる病院も西洋医学的な病院なのであまり大げさにせず、時間をかけて分かってもらおうと思います。日本は、欧米の3〜4倍投薬しています。それが必要かをチェックできるのはO-リングテストです。漢方は薬で、免疫を抑制するものもあります。タミフルはインフルエンザに有効で、免疫も上がりますが、2回目からは抑制に転じることもあります。
現代医学は、悪い面もあります。そこをO-リングテストで補いながらエビデンスに基づき啓蒙していくことが大切だと思います。
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左から 岡先生、下津浦先生、出口先生、加藤先生、前田先生 |
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