林原グループ代表 林原 健 氏
<林原健氏 プロフィール>
1942年(昭和17年)岡山県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。
1961年に蒲ム原の代表取締役就任し、研究開発型企業への転換を図る。
現在林原グループ16社のうち6社の代表取締役を務める。
1997年藍綬褒章受賞。
この度、第10回BDORT国際シンポジウム(&第20回BDORT医学会)を東京で開催するまでになりましたこと、今日まで故・井深会長様をはじめ、創始者であられる大村先生、また全てを投げ打って陰ながらサポートされてきた下津浦先生、さらに多くの会員の先生方や会員外の皆様の無私の賜物であると、心より尊敬の念と嬉しさを隠しきれません。最近では大村先生もORTを医学以外の分野に広げてもよいようなことを考えておられるようなので、私の考えを以下に述べさせていただきます。
私自身、大村先生が今日まで医学以外にORTの利用を認められなかったことは、大成功であったと信じています。昔外国のお医者さんで、ORTとは異なる方法(超能力的)で多くの病人を治し、助けた方がいました。この方はその能力を警察の捜査にも協力したり、他の分野への利用を積極的に進めたために医学会からボイコットされ、医師免許までも剥奪され、今日ではこの人に関する記録がほとんど残っていません。
私が申し上げたいのは、ORTの使命の中心はあくまで大村先生が貫かれてきた病気の診断、治療であり、他の分野で利用し普及をはかろうとする場合には、医学と関係のない先生方で結成された全く別の組織をつくり、そこで広めてゆくことを考えるべきではないかと思います。これらを医学と一緒にしてしまうと、先ほどの医師の二の舞になる可能性があります。しかし、この点を明確に区別しておくとORTを病気の診断・治療に使うという本来の目的を失うことなく、他の分野にスムーズに広げることが可能になると考えられます。ただし、あくまでも第二の組織は各々の分野における超一流の研究者から構成され、科学的な裏づけをとるという姿勢を絶対に崩さないようにすべきであり、そうすることにより大村先生と故・井深会長の次の夢が実現する可能性が出てくると信じています。
皆さんにこの件について一度、議論をしていただければ幸いです。
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