特集 第19回日本バイ・ディジタルO−リングテスト医学会平成21年7月4日〜5日(東京大学山上会館)
毎年恒例の日本バイ・ディジタルO−リングテスト医学会も今年で19回目を迎え、東京大学山上会館にて盛大に開催された。今年のテーマは「Bi-Digital O-Ring Test
の最新の進歩とBi-Digital
O-Ring Test
のModified Techniqueの長所と欠点」として、正しい情報・技術の共有化や、Bi-Digital
O-Ring Test
(以下BDORT)の科学性を高め、社会的評価を高めることを目指し、多くの先生方がご参加の基、活発な議論が交わされた。また、会員の先生方によるBDORTの実演があり、その技術の長所と短所を検討するという試みも行われた。
BDORT創始者 大村恵昭先生 開会挨拶
大村恵昭先生(M.D.,
Sc.D., F.I.C.A.E., F.A.A.I.M., F.R.S.M. BDORT創始者)Clinical
significance of telomere ; Method of increasing normal
cell telomere by using Neutralizer , DHEA , Bitter
Melon, Astragalus and apple and banana.
Yoshiaki
Ohmura M.D., Sc.D., F.I.C.A.E., F.A.A.I.M., F.R.S.M.
20世紀の医学は、誰でも同じ平均的な治療を受ける医学でしたが、21世紀の医学は個人の病気に合わせた治療をすることが正しい方向だと思っています。しかし最近は日本の政府もアメリカの政府もその方向とは全く反対へ行っており大変悲しいことだと思います。特にBi-Digital
O-Ring Test(以下BDORT)は21世紀の現代において、一人一人の病気の特有な問題を解決するのに、大変有効な方法です。現代こそBDORTの必要性が議論されるべきはずなのに、現在の医療制度ではBDORTでは混合診療が出来ないなどの制約があるため、BDORTが大いに活用できない状態にあります。そのような現状ではありますが、会員の先生方を中心に研究を進めていただき、BDORTがもっと発展してゆくことを願っております。
バイ・ディジタルO−リングテストのエビデンス 出口一樹先生 第19回日本バイ・ディジタルO−リングテスト医学会会長、岐阜県西濃保健所長 Establishing
Evidence in Support of the Bi-Digital O-Ring Test Kazuki Deguchi M.D., Ph.D., F.I.C.A.E., Cert.
ORT-MD(3Dan) President of the 19th Annual Meeting on the Bi-Digital O-Ring Test,
Director of the Gifu prefectural Seino Public Health
Center
私は20年間脳神経外科医として数千例の手術を行ってまいりました。その中で悪性脳腫瘍の手術、脳出血の手術などを行う際にいつも、「本当にこの治療は効果があるのか」と悩んでおりました。その反省を含め、10年間は保健所にて、疫学調査等をおこないながら、Bi-Digital
O-Ring Test (以下BDORT)も含めて様々な研究を行ってまいりました。本日は「疫学」を用いてBDORTにどのように科学性を持たせるかについてお話したいと思います。
1.はじめに
医学は「ヒト」の疾病を治療することを目的として発達してきた学問です。血液検査や組織検査などの臨床検査は、治療の方針を決定するのに重要な位置を占めており、近年の科学テクノロジーの発達とともに多くの検査法が開発され実用化されています。そして、医師はこれらの検査に基づいて診断し、患者の治療方針を決めていきます。しかし、検査結果を正しく理解して、診断治療を行うことは容易ではありません。例えば、ランセットという有名な医学雑誌には、日本と英国の医師が同じ胃がんの病理標本の診断を行ったところ、ほとんど一致しなかったとういう報告があります。また、医薬品の効果についても、科学的に不適切な検定方法で検討され、それが認可されているという事実もあります。このことは、医学が実験科学の一つとして研究されてはいますが、「ヒト」の症状は個体差が大きく、しかも生体反応は予測が困難なことが多いことにより科学的検討が困難であるからです。この問題を解決する方法として、「疫学」があり、研究デザインやデータ収集・解析などの方法を研究する学問として欧米で発達してきました。しかし、日本の医学界においては、その重要性が十分に認識されていないのが現状です。 BDORTを用いると、疾病の原因の多くはウイルスや細菌の感染症、化学物質や金属の蓄積、電磁場の影響が関与していることが判明します。更に治療に有効な医薬品やその量を測ることが可能できるため、大変な治療効果を発揮します。このようにBDORTの基本は、身体の異常が何処にどの程度あり、その治療にはどの薬がどれだけ必要かを「測定」することです。これに対して科学的説明をしていくことが重要です。「科学」とは何かについて辞書で調べるとその説明は様々で、その定義は辞書の数ほどあります。「科学」として考えられるのは、一定の条件の下では、何時でも、何処でも、誰が行ってもどこでやってもその事象を再現できることが「必要」条件だと思います。ところが臨床医学に関しては、患者さんは一人一人の病態が異なり、臨床医は個々の個人的経験から診断と治療を行うため、診断と治療に再現性を持たせることは大変困難です。このような経験的真理と呼ばれる事象に科学性を持たせる学問が「疫学」です。
2.精度管理 臨床検査が有効性を保持するためには、その精度を管理することが必須です。精度管理を行う対象は主に3つあります。 1つ目は「操作の誤り」です。BDORTの例では、指の引き方が間違っている、三条件が整っていないなどが挙げられます。 2つ目は「精密度(偶然誤差)」です。これは、温度・湿度・体調・風向きなどのよる誤差です。 3つ目は、「正確度(系統誤差)」です。例えばBDORTで用いる基準参照物質のプレパラートの内容量にばらつきがあると、それで計測した値は一定の誤差が生じてきます。 日常の検査を行う中で、その誤差が臨床的に許容される範囲にあることを常に確認し、異常な誤差が出現した場合、その原因を検討し改善していかなければなりません。
3.医学研究デザイン医学研究では、治療効果あるいは病因のリスクを評価することが重要な課題です。その方法としては、観察的研究と実験的研究に分けられます。観察的研究とは、例えばタバコを吸う人・吸わない人を二群に分けて観察し、最終的肺がんの発生率を評価する方法です。その代表的なものとして、コホート研究、症例対照研究、横断的研究があります。実験的研究とは、研究対象になる人(患者)にある特定の治療を行うなど実際に人に操作を加える方法です。この最も重要な方法は、無作為化比較試験です。無作為比較試験では、「精密度(偶然誤差)」と「正確度(系統誤差)」を回避するために、治療を各対照群に割り付けることにより評価を行います。研究のエビデンスにはレベルがありますが、無作為化比較試験とそのメタアナリシスが最上位に位置しています。BDORTという優れた手法をもっと広く世に広めてゆく為には、無作為化比較試験を用いてエビデンスを構築し、BDORTの標準治療(ガイドライン)を作って行く必要があります。
BDORTによる異常経絡の診断と治療について
岡宗由 先生医療法人敬和会 大分岡病院 Diagnosis
& treatment of abnormal Meridian by Bi-Digital O-Ring
Test Muneyosi Oka M.D., Ph.D., F.I.C.A.E., Cert
.ORT-MD(3Dan) (「Bi-Digital
O-Ring Test
の最新の進歩とBi-Digital
O-Ring Test
のModified
Techniqueの長所と欠点」シンポジウムより)
私は、経絡治療に始めて出会ったのは今から50数年前の、開業から2年くらいたった頃で、私が直せなかった腰痛の患者さんを鍼灸師が2日間で直してしまいました。私は、注射と内服薬で治療しましたが、あまり効果がありませんでした。それをみて非常にショックを受け、東洋医学を勉強するようになりました。しかし、勉強しても中々よく分からず悩んでいたときに、このBi-Digital
O-Ring Testに出会い、私なりに鍼灸を理解できるようになりました。今日は、私が日常やっております治療を紹介いたします。経絡の異常の診断法としては、古くより六部定位の脈診と、五行の色体表による診断方法が使用されています。しかし、客観性、再現性と有効性の立場から検討した場合、なお多くの課題や問題点が残されているように思われます。しかし、これにBDORT法を用いたところ、これらの問題点を解決し、優れた効果が得られることが分かったので、実技と共にこれについて報告したいと思います。
六部定位の脈診と、五行の色体表による診断治療法とBDORTの応用の実例
T)六部定位脈診
左右の手腕の脈診部には、陽経と陰経の代表点(穴)がそれぞれ配置されている。経脈(穴)は磁性的な性質を持っているが、特に異常(病的)な場合は、磁石のN・Sに対し、それぞれ鋭敏な反応を示す。故にこれにより異常な経穴経脈を知ることができる。
U)新しく作られた五行の色体表による診断
組織標本とマンセルの色彩図表との共鳴により、新しく作られた色体表。この色体表で(T)の六部定位脈診で選ばれた経脈の異常を再チェックする。異常経脈部ではBDORTは開くのに対し、その母穴と相克穴は、強く閉じる。
V)異常経絡の治療
異常経脈が決まれば、その経脈の上流のSの反応点にS(寫)の磁性質を持った皮内鍼、その下流のN(補)の反応点にNを貼付。これにより、うっ滞していた経絡のエネルギーは、S→Nの方向に流注し、経絡の異常と症状は、即時的に解消される。
W)治療後の効果の確認
置鍼により、その経絡の異常が解除されたことを常に確認する。経絡上又は井穴部の反応をBDORTでチェックする。
X)治療前に存在していた生体の生化学的数値の異常が改善されたことをBDORTにより確認する。
私は現在までに様々な症例を見てきました。その中で判かったことを数例あげてみます。まず、ガンには色々なタイプがありますが、ごく早期で見つかれば、高い確率で助かります。下津浦先生が発表されておられますが、MRIなどで見つかる大きさになる10年以上前から、BDORTでは、共鳴反応により、ガン遺伝子の共鳴の兆候が陽性に現れます。それは、現代医学では見つけることが出来ませんが、BDORTを用いることで、始めて診断と治療が出来ますので、その臨床的な効果をいつも実感しています。また、統合失調症、うつ病などは欧米と異なり、日本では、まさに薬漬けの状態です。その治療薬(ハロペリドール)をBDORTで調べますと、常に非常に強い共鳴反応を示し、これによりその必要性を知ることができます。経絡治療は生物が本来所有する自然治癒力(生命エネルギー)を改善し補強するもので、非常に強力な治療法です。BDORTは、現代医学を批判し、これと対立するものではなく、むしろ、その効果を補強し前進させるものだと考えています。東洋医学では、肝心のことは表には出さない(口伝)ということが多々あります。臨床医にとっては、BDORTは診断と治療上、客観性と再現性が確認され、その治療がより効果的となる、優れた臨床的な補強手段となりうると考えています。また、多剤投与や薬害の防止の上でも効果的であり、医療費についても、効率的な節約が可能です。BDORTによる正確な経絡治療は、生体が本来所有する生命エネルギー(自然治癒力)を回復又は増強するものであり、健康の増進や疾病の治癒に非常に有効な手段であると思います。物理学はすでに量子力学の世界に入っています。医学もこの分野を取り入れることで、飛躍的に進歩すると思っています。その橋渡しをするのがBDORTではないかと考えています。
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