林原グループ代表 林原 健 氏
<林原健氏 プロフィール>
1942年(昭和17年)岡山県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。
1961年に蒲ム原の代表取締役就任し、研究開発型企業への転換を図る。
現在林原グループ16社のうち6社の代表取締役を務める。
1997年藍綬褒章受賞。
大村先生と知り合いになってから、もう10年以上たつかと思われます。最初はソニーの故・井深会長からの間接的なご紹介でした。今日までの先生のご研究の成果には驚くばかりですし、研究一筋に努力されている先生のお姿は本当にすばらしいものです。
古い書物をみていますと、O−リングテストが原点ともいえるような理論に興味をもち、しかも再現性があるためこれは科学の対象にすべきものだと主張しながら、周囲の学者からは冷たい目で見られ埋没していった何人かの人達を見出すことができます。しかし医学の分野に限定し、指を利用して診察と治療に利用した方は大村先生が初めてであり、先生が大変な先見の明をお持ちになっていたと私は思います。O−リングテストをもし他の方面に利用していたなら、これまでの人達と同じように歴史の中に埋没してしまっていたのではないかと思います。
私自身はこの技術は発見の手段として優れており、そして最も大切なことは医学の分野以外にみだりに利用すべきでないと思っています。昔から七生報国という言葉がありますが、大村先生は過去の偉大な先人達の生まれ変わりにより、この度ようやく世界で認められるようになったのではないか、また今後は行き詰った医療の打開のためにO−リングテストが一層大事になってくると信じています。
先生や私共の生きているうちにそのような状態になることを心から願っていますし、私は必ずくると思っています。それまではどうか先生に元気でいていただきたいと心より願っています。
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