O−リング・テストとは一体どのような診断方法なのか?
『月刊がん もっといい日』2004年1月号の「治療最前線」の記事より、簡単にご紹介します。
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【O−リング・テスト】
〜その人に最適な抗がん剤や健康食品の種類を調べる新たな診断法〜
「O−リング・テストは抗がん剤や、健康食品などの治療効果の有無をあらかじめ判別できる方法である。これまでのように「試してみないとわからない」というのではあまりにもリスクが大きく、とりわけ進行がん、再発がんの患者にとっては切実だ。どの抗がん剤や健康食品が効くのか、どれだけの投与量が最適なのか、それが速やかに判明するO−リング・テストの普及は、がん患者とその家族から強く望まれている。」(冒頭の紹介文より)
★O−リング・テストがどのように利用されているかを、この記事では次のように述べています。
◎抗がん剤の最適な投与量を調べ、副作用なく最大の効果を引き出す
「・・・抗がん剤や分子標的治療薬は人によって効くこともあるが、効かないこともある。・・・現在、治療効果の有無があらかじめわかるように、一部で抗がん剤感受性試験などが行われているものの、治療効果のない抗がん剤は判明するが、効果のある抗がん剤がわからず、大きな限界がある。」
このように、ある抗がん剤が自分に効くのか、効くとしたら適量はどれぐらいなのか、有効な健康食品は何なのかを調べるとき、役立つのがO−リング・テストです。
O−リング・テストによる診断方法を用いている、福岡県久留米市下津浦内科医院の下津浦康裕院長は、抗がん剤に関するO−リング・テストの診断方法について、次のように説明しています。
「O−リング・テストの“O−リング”とは、患者さんの片方の手の親指と人差し指やその他の指でつくる丸い輪っかのことです。テストでは、まず患者さんに片方の手で抗がん剤を持ってもらい、もう片方の手の指でO−リングをつくってもらいます。そのO−リングの中に医師が左右の人差し指を挿入し、左右真横に引っ張ります。持っている抗がん剤で治療効果がある場合はO−リングは固く閉じられ、こじ開けられません。しかし、治療効果がない場合は、簡単にO−リングが開いてしまうのです。」
抗がん剤などの作用は、同じ用法・用量でも個人差があり、効果や副作用の現れ方も違ってきます。効果が出ても副作用で苦しむ患者さんが跡を絶たないのは過剰投与が原因となっていることもあります。ある患者さんは、O−リング・テストにより自分に適した抗がん剤の量を服用することによって、副作用に苦しむことなく、また適切な漢方薬や健康食品で良好な状態を維持しています。
★なぜ、O−リング・テストのような方法で診断できるのでしょうか?
◎物質固有の電磁波を大脳がとらえ指の筋肉に伝える
なぜO−リング・テストのような簡単な方法でそのような診断ができるのでしょうか。
「O−リング・テストは、米ニューヨーク心臓病研究所所長の大村恵昭博士が、東洋医学でいうところのツボ(圧痛点)は、すべての臓器に存在し、異常な臓器の圧痛点(代表点)にわずかな刺激を与えるだけでO−リングが容易に開いてしまうことに気づいたことから開発された新たな診断法」です。
「その後、臓器の代表点だけでなく、異常のある臓器の真上の皮膚を刺激しても、O−リングが簡単に開いてしまうことが判明し、数多くの活用の方法が編み出され」ました。「たとえば、左の手のひらにたばこや塩の塊など有害なものを乗せると、右手のO−リングが簡単に開いてしまいます。・・・さらに、がん細胞の切片の標本をがん患者の左手に持たせ、体のさまざまなところを刺激すると、右手のO−リングが容易に開いた刺激個所にがんが潜んでいると確かめられます」
では、O−リング・テストの診断のメカニズムとは一体どのようなものなのでしょうか。
「指の筋肉は体中の骨格筋のなかでも最も柔軟に働き、非常に繊細な動きが可能だ。優れた運動器官であり、感覚器官でもあり、しかも脳の働きと直結している」「異常のある臓器の代表点やその真上の皮膚を刺激した情報は、ただちに脳へ伝えられます。脳は無意識のうちにその情報を判断し、それが指の筋肉に伝えられて筋力を低下させるのです。O−リング・テストでは、このようなメカニズムで異常な臓器が発見されると考えられています」
また、あらゆる物質は固有の電磁波を出しています。そうすると、そのメカニズムは次のように考えられます。
@あらゆる物質は固有の電磁波を出している→A手のひらに乗せたたばこなどの有害物質から出た固有の電磁波は、電気信号として脳へ伝えられる→B脳が無意識のうちに判断→Cその情報を電気信号として手の筋肉に送り返す→D筋力の低下→EO−リングが開く
(例:麻薬捜査犬は、ビニールで何重にも真空密封されトランクの底に隠された麻薬を見つけて吠えるが、それは、臭いを嗅ぎ付けなくても、麻薬の出す固有の電磁波をとらえているからである)
いまのところ、O−リング・テストのメカニズムの全容は明らかにされていませんが、がんをはじめとする病気の診断に役立つため、O−リング・テストは1993年に米国特許庁から特許を承認され、普遍的知的所有権として認められています。また、大村博士は、英国ケンブリッジ大学の刊行した『21世紀に影響を残した500名』にリストアップされました。
★O−リング・テストの正しい受け方とは?
◎正しく行っている医師のもとで受けることが非常に大事
O−リング・テストには、患者がO−リングをつくり、医師がそれを左右真横に引っ張る直説法と、医師と患者の間に助手を入れて行う間接法とがあります。いずれにせよO−リング・テストに習熟した専門医によって行われることが必要です。医師の中にはO−リング・テストをただのまねで行っている者もいますが、それでは正しい判断ができません。O−リング・テストにおいては、習熟した専門医による適切な判断と治療が極めて重要だといえます。現在、大村医師と下津浦医師は「日本バイ・ディジタルO−リング・テスト医学会」を通じてO−リング・テストの普及に努めており、正しいO−リング・テストを行う医師の紹介も行っています。
◎引用、参考文献
○ 松沢 実(医療ジャーナリスト)「治療最前線 O−リング・テスト その人に最適な抗がん剤や健康食品の種類を調べる新たな診断法」『月刊がん もっといい日』、『月刊がん
もっといい日』編集部(株式会社日本医療情報出版)、2004年1月号、100〜104頁(抜粋)。
※記事内容は、福岡県久留米市下津浦内科医院の取材内容です。
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